稲井グループ

稲井グループでは、ネットワーク工学分野の研究を行っています。

通信機器やネットワークの構成・設計に関する研究

情報通信ネットワークは指定された情報を指示された相手に配送します.

当然のことながら,配送される情報の内容が途中で勝手に変わってしまうようでは使い物にならないのですが,相手に届いた時点でその情報が元のものと同じであればよいのです. 現実に,一連の情報を分割したり,あるいは順序を変えたりして転送し,相手に渡す直前で元の一連の情報に組み直すことが行われています. ここが「物流」と「通信」の決定的な違いです.

通信技術者にとってはここが腕の見せどころで,回線や中継の装置が効率的に機能するような情報転送の方式,あるいは,逆に,既定の情報転送方式の特性を活かした通信機器の設計を行っています.

通信トラヒックの制御に関する研究

トラヒック(traffic)の一般的な意味は,交通量,輸送量などです. 情報通信分野では,以前は,電話の通信量という意味で使われていました. 現在では,電話に限らず様々な通信機器間でやり取りされるデータ量という意味で用いられています. したがって,通信トラヒックの制御とは,機器間,中継装置,あるいは回線上を流れるデータの量を調節することなのです. そして,本質的には,限られた資源を有効に活用する方法を検討することになります.

例えば,1本の回線を何人かで共有している場合は,他の人のことも考えて,少し遠慮した速度でデータ転送をしなければなりません.

「 えっ? そんな簡単な問題なの? 各自 (回線の速度)/(利用者数) の速度でデータ転送を行えばいいんでしょ 」

そうです. 通常,回線の速度は与えられているので,あとは利用者の数さえ分かれば,このような単純な話になってしまいます.

しかし,現実には,利用者数は時々刻々と変化します. また,現時点での利用者数が各利用者に通知されることはまずありません. 更に,「少しくらいなら料金が高くなってもかまわないので,○○ Mbps の速度を保証して欲しい」などという要求が出てきたりもします.

さあ,どうしましょう?